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ecochem2006-03-27

学術論文というものが日本で書き始められた頃の雰囲気を感じとることができる。解説記事があるのがうれしい。

論文ではないが,湯川さん・朝永さんはじめ黎明期の科学者のエッセーを収録した,

  • 伏見康治 監修,「日本の科学精神2 自然に論理を読む」,工作舎(1978)

は出版された頃に読んでとても刺激を受けたことを思い出す。この中に保井さんの文章は入っていなかったが,その下で学んだ辻村みちよさん(1888-1969)によるものが入っていて,以前は学生向けの資料としてよく利用させてもらった。生活科学というものを学ぶ女子学生ということでは,末裔になるのであるから。

    • 辻村みちよ『物事の真髄をつかめ』(「科学者の家庭生活探訪記より」→「近代日本女性史4=科学」収録)

      こういうように,母親は,子供が幼いころはその指導者となり,少し大きくなったらその共同研究者とならなくてはなりません。
      それにはやはり女学校時代にもっとしっかりと,生きた科学の勉強をしなげればならないと思います。学校としても物理科学の知識を実生活の合理化に結びつけるよう教え,学ばせなけれぼならないと思います。