7/31に「生活環境化学の部屋」12周年

ecochem2008-07-27

4日後に「生活環境化学の部屋」が12周年を迎える。


「生活環境化学の部屋」トップページの2008年上半期アクセス状況

12年間の時代背景の変転の中で,闇雲に「けものみち」をかき分け,時には「高速道路」を突っ走ってきたわけだが,振り返ると今喧伝されている「科学コミュニケーション」の1つの試行錯誤だったという見方も可能だと思っている。
この間思いがけず多くの方の支援や激励をいただき,多くに方々との知己を得ることができた。
その中でも,先日10周年を迎えたメールマガジン

の岡本 真さんにサイトを紹介していただいて以来,多用な分野の方の活動を知ることができたことは大きなものがある*1。上記第1回ARGカフェには他のイベントがあって参加できなかったが,お祝いに送ったメールには以下のように書かせてもらった。12年間のネットユーザーの爆発的増加を目の当たりにしての印象である。

    “インターネットの揺籃期,そこになにものかを見出した人々が少しずつ集まってきたのですね。
     それは,私がその昔よく歩いた弘前公園や米沢・松岬公園のお堀に,散り始めた桜の花びらが揺蕩って,時々別の花びらと出会いを繰り返すさまだったように思えます(そして岡本さんには多くの出会いのきっかけをつくっていただきました)。今はと言えば,厚い層になって堀を埋め尽くす無数の花びらのような様相を呈していて,味のある出会いが少なくなったような印象もありますが,岡本さんはその出会いを求め続けているようで,そのエネルギーに圧倒されるばかりです。”

たまたまそのネット上での『出会い』を視覚化してくれるWeb2.0サービスが2008/07/18で紹介したSPYSEEで,その解析結果を待ち望んでいるところである*2

SPYSEEによる「本間善夫」検索(2008/07/26時点では分析中)

SPYSEEは2008/07/26は17:00までメンテナンス中

現時点での結果表示では著書も重要因子として出ているが,本の執筆に関わるようになったのもサイトでの活動とそれ以前のパソコン通信時代からの活動が発端となっている。また,多くの書籍やWebサイトで拙作コンテンツを取り上げていただけるのもありがたいことで,最近はサイト名やURLをブランドにしてしまおうという戦略(?)に出ている。
  
拙作サイトの画像が載った雑誌例(4月号)とその告知記事(5月号p.139)
※両号をニュートンプレス社から送っていただいた。


北大総合博物館「分子のかたち展」ワークショップ参加時

それにしても,2008/07/18に記した,

あるいは,
Inter Communication (インターコミュニケーション) 2008年 07月号 [雑誌]


「InterCommunication」最終号掲載の『ソーシャルウェア生態系マップ』(濱野智史)

濱野さんのブログ記事参照

を読んでも,最近のWebマップのありようはまさに雲海のごとき満開の桜状態で,上図のような見取り図が欠かせなくなっている。その中で,このブログサービスを提供してくれている「はてな*3ソーシャルブックマークはてブ』は高く評価されている。
そこで,今さらながら「はてな」サービスのd・a・r・s(mはサービス終了)に続いてbを先日初めて使ってみた。個々のエントリーにまではとても手が出せない状態だけれど。

この中に,「生活環境化学の部屋」やサイト内コンテンツのいくつかも登録したのだが,更新頻度の低いトップページに対してすでに8ユーザーがブックマークをつけていてくれたのがうれしい。


このブログ自体,WebサイトとブログというWeb2.0ツールを橋渡しする役割を担わせているつもりなのだが,それも12年という流れの中での必然と考えている。この次の大きな節目となる15周年においては,いったいどんなことになっているのだろうか。

*1:岡本さんの著書に絡めて,以下にその一端をまとめてある。
 ・大学人向けWeb参考書で分析する「生活環境化学の部屋」

*2:同サービスはセマンティックWeb利用との触れ込みであるが,セマンティックの重要性を教えてくれたMOLDAの吉田 弘さんが先年亡くなられたのは,この12年間の歩みの中でもっともつらいことの1つだった。

*3:新潟という地方にいて,近藤さんが京都に戻って活動されていることはとても刺激になる。
 ・参考エントリー:オープンソースカンファレンスKansaiに参加しました(jkondoの日記,2008/07/20)
 ・雑誌記事『京都をシリコンバレーに! はてな、生まれ故郷に帰る』,月刊アスキー 2008年7月号