東大でインフルエンザ薬タミフルの人工合成に成功
インフルエンザ対策でビッグニュース。
製造方法が異なっても化合物は同一ということで生産・販売する場合はロシュ社の許可を得る必要があるとのこと。合成における難しさと不斉触媒合成が必要であったことについたは以下を参照されたい。
- 製薬大手のロシュ、「タミフル」効果で05年売上高20%増(ケムステニュース,2006/02/02)
- このニュースも紹介:タミフル、化学的製造法を開発…スイス社と話し合いへ(2006/02/25)
- 2001年度ノーベル化学賞/不斉触媒合成(生活環境化学の部屋)
ところで,タミフルは商品名で正式名はオセルタミビル。上はその分子モデルをChimeの親油ポテンシャル表示したもので,その作用機序は以下に示した。
- 鳥インフルエンザ&新型インフルエンザ情報(3D分子参照にはChimeのインストールが必要)
2006/02/10に書いたように,Chimeとは別にJmolによるコンテンツも平行して作成し始めたが,Jmolの現バージョンではポテンシャル表示ができず,図のような画像が作成できない。
改めてChimeの魅力を実感しているが,たまたま昨日Chimeについていろいろ教えてくださっていた方が,後進に道を譲るために勤められている会社を早めに辞めたという挨拶メールをいただいた。メール送受信簿を見ると最初にメールをいただいたのが1998/01/18で,それ以来いろいろなことでお世話になったことを思い起こしている。ネット時代ならではの大切な出会いの1つとして。