クリスマスに届いたもの

イブの前日,東京にいるわが家のこども達から思わぬ贈り物。写真の花籠とワインが連名で。贈り贈られる関係が逆転したということだろうか。一昨日ちょうど締め切りの仕事が一段落したので,昨夜はゆっくりワインと込められた気持ちを味わうことができた。

ところで“贈りもの”と言えば,生物の世界で自分が獲得した食料を他(それが自分のこどもであっても)に与えるという行為はかなり高度なものとされる。
そのことは言葉の世界にも残っているようで,臓器移植などで提供者をドナー,受け手をレシピエントと言うが,このドナーは梵語“dana”から来ていて,これは東方に伝わって檀那(檀家,あるいは相撲の世界などで贔屓筋を示すことからも,何かを与える存在という意味で使うことがわかる)になったと言われている。
化学の世界でも,electron donor(電子供与体),proton donor(プロトン供与体)などと用いられ,この場合の受け手はreceptorである(昔書いた言葉の連想ゲームも参照)。

なお,昨日は「今週の分子」の今年最後の更新で,来年への思いを込めて“星形分子”を取り上げた(参照にはChimeのインストールが必要)。