化学物質の負の側面とこども達
2005/05/01の日記にベトナム戦争でアメリカ軍が散布したダイオキシン類を含む枯葉剤の影響が世代を超えて及んでいることを書いたけれど,今日は以下の国内ニュース。
これも主因のダイオキシン類が多世代に影響することを示唆しており,ここ数十年の間に使われ始めた合成化学物質や非意図的生成化学物質が生物の世界を脅かしていることを改めて知らせてくれている。記事にある「カネミ油症被害者支援センター」運営委員の水野さんは以下の研究でも知られている。
- 水野玲子・綿貫礼子,『男の子はいずこへ? 日本および海外の出生児の性比研究』,「環境ホルモン【文明・社会・生命】」2号,藤原書店(2001)
先日の講義で使ったビデオ,
の中で取り上げられていた,農薬DDTの代謝物DDEのためにオスイルカの性行動が抑制されるとする研究をつい思い出す。
もう一つの今日のニュース,
は社会的要因が大きいとされているけれど,本当にそれだけなのだろうか。その原因を正確に究明するには,要因が多すぎて今の科学では力不足と謙虚に認識しておくべきと考える。
- ※画像は,Googleで,“生態系 ピラミッド”をイメージ検索した結果。“食物連鎖 ピラミッド”で検索してみるのもいいだろう。