復興を願う酒

昨年来の思い掛けぬ大雪で,連日各地に大きな被害で出ている。そして明日は阪神大震災から11年目になる。
新潟県は一昨年の中越地震以降,大きな災害に続けて見舞われている。自分自身,半世紀を超える人生の中で,1964年の新潟地震をはじめとするいくつかの地震や洪水による列車運転打ち切り,昨年の交通事故などいろいろな災害に遭遇して,それなりに生き延びてこれたものの,いつ最悪の情況に陥っていてもわからなかったわけで,せめてその経験を伝えていくことしかできない。
この冬の雪にしても,雪の多かった時代の米沢で学生時代を過ごし,半分食事をご馳走になるのが目的で先生方の屋根の雪降ろしに馳せ参じたことを思い出しつつ,今はボランティアにも出かけずにいる怠慢を恥じるばかり。年賀状でもあちこちの悲鳴が聞こえる思いだった。
昨年末,東京で働いている長男が『山古志復興応援の酒』というラベルが貼られた日本酒をバッグに入れて帰省してくれた。たまたま都内で手に入れる機会があって,買ってくれたらしい。その気持ちに感謝しつつ,正月にお相伴させてもらった。

つらいことばかり多い日々だけれど,人間の助け合いの精神は本当に逞しいと思う。