ブログサービスと信頼

ライブドア・ショックとかでいろいろ波紋が広がっている。職場の講義・演習では,無料ブログサービスを利用させてもらっていて,以下はlivedoorを受講生全員の書き込みの場として使っているが,どうにかブログサービスは継続してくれるとのこと。講義を受講してくださった社会人の方もlivedoorでブログを始めたので,その意味でも選ぶ側の責任というものを感じざるを得ない。もちろん,使わせてもらっている側としての感謝は無くなった訳ではない。

日本の悪い癖で,何か事件があるとまだ罪状が確定する前から,マスコミも世論も被疑者とそれに絡むもの(家族や職場・同僚など)すべてを悪人のように扱う場合があるが,今回の件も冷静に見守りたいと考える。特にlivedoorが本業であるはずのIT関連技術の部分が今後どう評価されていくのか気になるところである(もちろん,マーケット拡大もその技術の中に入っている訳だけれど)。
無料ブログサービスを使うのは,職場のサーバで始める能力がこちらにないこともあるが,もし始めても学生が卒業したらそれを使う権限がなくなる場合もあり得るからで,これは以前BBSを使った際も同様の発想であった。また,“ac.jp”というURLでは個人的なことは書きにくいだろうし,大学も一々内容をチェックしなければならなくなることも考えられる。“ac.jp”というのは便利な場合もあるが不便な場合もあるのだ。
このブログをはじめ,多くの講義・演習では「はてな」を使っており,これはブログを始める前からアンテナを使っていたことと書籍でいろいろ比較検討した結果であって(例えば2004/10/15に書いたように数式を楽に書けるのも魅力の一つ),「はてなマップ」などその後の機能・サービス追加にも満足したり,他のブログサービスの内容を横目で見たりしている。
また,「はてな」という会社のあり方やトップの発言なども見て応援したくなるのも人情で,例えば以下のように創業者である近藤淳也さんの考え方や日常をしることができるのは大きな魅力である。

信頼というものは得ていくのは大変だけれど失うのは簡単である。グローバル社会あるいはネット社会では関係してくる人間の数も膨大になるのであるから,その責任というものはとてつもなく大きいのだということを今回の事件は教えてくれる。
それにしても,いろいろな事件で“信頼”という言葉の意味が軽くなる一方であるのがとても切ない。