理研のインフルエンザ関連DBで新コンテンツ作成

ecochem2006-01-22

一昨日紹介した新しいDBの計算構造データを使って,自作サイトで用いている手法を援用することによりその構造の意味を視覚的に見れるようにしてみた。まだ用いたデータは1つだけだが,いろいろできそうだと感じている。


既知のノイラミニダーゼと比べることで,予測構造から新薬を探し出す可能性を感じてもらえたらと思う。ページや図の作成には,

も利用しており,SARS薬探索のために世界中でSARSウイルスの情報が共有された際にも同様のコンテンツを作成している。

いろいろな場で計算科学が利用されるようになっていることを実感する。
ところで,このようなタンパク質の働きを考えるときに,“鍵と鍵穴”という語がよく用いられるが,そのような硬い関係でもよいが“手と手袋”のような柔軟なものの方が有利という話が,先日読んだ本に出ていた(p.33〜)。
岩波講座 物理の世界 物理と情報〈6〉DNAと遺伝情報の物理

この本は,最新のテーマを扱っていながらなかなか軽快なフットワークで書かれていて独特の雰囲気を持っている。随所に突然当然のように難しい式も出てくるが,p.75に“ミラーの実験”(2005/12/28の日記参照)のことが出てくるなど,生物の基礎単語がヒョッコリ顔を出す楽しさがある。
インフルエンザは怖いけれど,生物の世界というのは本当にすごいし,人間の叡知もなかなかのものである。

    ※追記(2006/01/23):上記「DNAと遺伝情報の物理」の内容から新コンテンツ作成。p.22・31・33・34・67・68 の7ヶ所に出ているアプタマーを取り上げてみた。