陣痛促進剤の副作用による母子の死亡例

ecochem2005-12-08

今朝のニュースから取り急ぎ分子データも作成。

    92年10月〜今年9月にかけて同会に寄せられた情報をもとにした実態調査では、全国で少なくとも子ども100人、母親27人の計127人が陣痛促進剤の副作用で死亡していた。
陣痛促進剤あなたはどうする―お産の前に一番大切なことについてきちんと説明を受けていますか? (いのちのライブラリー (2))

母子双方に取り返しのつかない影響が出ているのは大きな問題である。ネット検索でも上記の会の他にも多数のサイトがあり,深刻さが伝わってくる。

以下が使われている促進剤の例である(リンク資料の3D分子参照にはChimeのインストールが必要)。


陣痛促進剤の例
〔左〕プロスタグランジンF「動く分子事典」p.23参照)
〔右〕オキシトシンPDB 1npoのB鎖;amino色表示で空間充填はCysのS原子,上のアニメ画像も)


オキシトシンの詳しい構造は以下の通りである。


オキシトシンの分子構造(何れも空間充填はCysのS原子)
〔左〕上掲PDB 1npoのB鎖(PDB部分データリストで参照可能)
〔右〕H原子とC末端の-NH2を付加してMM2計算(C43H66N12O12S2


なお,このブログでも何回か“性差医療”に言及しており,今後も大人とこどもの違いと男女の違いを関係付けながら扱っていきたい。その観点で以下は紹介し忘れていた本とWebページ。
パートナー・ドクターを作ろう 100歳までの女性医療 (岩波ブックレット661)

また,2005/11/20に書いた今年のSTS学会年会でも以下のような研究発表があったことを書き添えておきたい。性差の中で見過ごされがちな問題はとても多いのだと思う。