「超簡単!」から「超実践!」へ

新刊情報を耳にしてbk1に発注して入手。
超実践!ブログ革命―共感が広がるコミュニティ作り (角川oneテーマ21)
超簡単!ブログ入門―たった2時間で自分のホームページが持てる (角川oneテーマ21)

前作が出たのが今年1月で,1年も経たずに続編が出たというのがブログ界のありようを象徴している。乱暴に言うとブロガーの掘り起こしから,国内でもほとんど定着したブログという存在の検証という位置付けになろう。
この本を取り寄せたのもネット書店だし数日前の朝日新聞にもネット書店の話題が載っていたが,同書はしがきにはアマゾンの物流センターの話も出てくる。以下もたまたま先日読んだばかり。

日本社会におけるモノと情報の流れはすっかり様変わりしたということだろう。
このような本を読んで新しいキーワードを知るのが楽しみの1つであるが,副題の“共感が広がるコミュニティ作り”と絡めて選ぶとp.132以降の“Blogger Relations(BR)”ということになるだろうか。
なおp.27には,

    ブログの誕生の地である米国では,すでに2004年前半から検索結果におけるブログの記事が占める割合が多過ぎるということが指摘されており,
とあるが,このことは例えば,2005/11/25に記したようにGoogleによる「新潟水俣学」の検索結果が,自作コンテンツに関する限りWebページよりもブログが上位になっていたこと(今日時点では逆転)などからもも私自身最近実感している。
また,SNSについても様々に論じられているが,職場で学生にブログを使ってもらう際にはスパムなどいろいろ神経を使うが,以下を読むと今後はSNSの活用も視野に入れる必要があるようだ(p.93には「SNSの仲間はずれ問題」も語られているけれど)。
    掲示板での犯罪行為や事件は匿名性を隠れ蓑に行われますが,SNSには死角がありません。この仕組みはうまく機能しており,特にこれまでインターネットでコミュニケーションを敬遠していた女性の方の参加が目立っています。SNSによって,不安の固まりだったネットが,信頼できるものへと変わりつつあるといってもいいでしょう。 …p.61
    ある女子大生は,これまで荒れてばかりのネットコミュニティに失望していたのですが,SNSに触れ「こんな居心地がいい世界がネットにあるなんて思いも寄らなかった」と話しています。 …p.89
これを読んでもいろいろなユーザーへの心配りが感じられる上に,p.195「十年後への自分への手紙」やp.204「書くことでわかる自分の姿」など,ブログを書き続けることの大切さを改めて教えてくれる好著となっている。