ダ・ヴィンチの画集をめくりながら

ecochem2004-09-26

仕事の合間に先日入手した,

をめくる。気分的に自然光のもとで見たいので,休日の楽しみということになる。
学生時代,学外の先生による集中講義だった教養の美術で,ギリシャ美術,ルネサンス美術の作品をスライドでたっぷり見せてもらい,その後の読書傾向にも少なからぬ影響を与えられた(単位は足りていたので試験は受けなかったが,筆記したノートは今でも財産)。
ダ・ヴィンチは私の産まれる501年前の生誕であるが,昔習ったことを思い出しながら見慣れた作品を改めて大きなサイズで眺めていても,天使(あるいはこども)や女性の独特の眼差しに惹きつけられ,時代を超える芸術作品の存在に感謝と畏怖の念を覚える。
生きるという要素の中に,その時代の生活形態や自然景観,科学技術(発明や発見を含む),音楽・美術・文学・スポーツ,社会的な事件などもすべて含んだ時代性というものを享受するということがある。自分の好きな小説(絵本)や歌,スポーツ選手(例えば米大リーグのイチローが年間安打記録を更新できるかどうかをライヴで見られるなど),テレビ番組(今という時代ならゲームなんかも)などがあるのはとても大事なことで,それは他人にはない財産であり権利でもある。その誰も侵してはならない権利を,望まない病や事故・事件・戦争・テロで突然奪われたとしたらどうだろう。
自分の世界を広げつつあるこども達を襲う悲惨な事件をニュースで聞くたびに,そのことを考えずにはいられない。

※蛇足で,今年「ダ・ヴィンチ・コード」(bk1情報;)という傑作に巡り合えたのも楽しい因縁だった。