モノはなぜ見える
人間にとって大事な視覚情報の受容器もタンパク質。アニメーションがその例のロドプシンで(PDBデータ1F88のChain A),αらせん型の部分が細胞膜を貫通しているタイプのタンパク質で,嗅覚・味覚も似たような仕組みになっている。タンパク質の中央にある折れ曲がった灰色の分子が光を受けるレチナールで,β-カロチン(ニンジンなどの色はこれによるもので,やはり光と相互作用!)などから作られるビタミンAの仲間の分子である。
- モノはなぜ見える/レチナール,ビタミンA,カロチン(要・Chimeインストール;以下同)
- 水溶性ビタミンと脂溶性ビタミン
- PDBとSOSUIを利用した演習 …アニメの説明
- ビジュアル生理学/視覚,味覚,嗅覚
細胞膜にあるいろいろな受容体は,対象物質(上の場合は光だが)が細胞内に入るのを防ぎながら,その接近を知るという役目を担っていると見ることもできる。こんな大掛かりなタンパク質で,時々刻々情報を仕入れて必要な対応をしていくのだから本当に驚かされる。