「化学と教育」で生体分子中の金属イオンの特集

ecochem2006-09-26

2006/04/17以来時々紹介している,

におあつらえ向きの雑誌特集。

  • 雑誌特集『生物無機化学 ─生体の中で働く金属イオンの化学─』,化学と教育 2006年9月号
    • 松尾貴史・林 高史,『鉄を含むタンパク質 ─その多様な構造と反応性─』 ●Fe
    • 武田厚司,『生体での亜鉛の多様な働き ─遺伝子発現から学習・記憶に至るまで』 ●Zn
    • 伊東 忍,『分枝状酸素を活性化する銅タンパク質の化学』 ●Cu
    • 久枝良雄,『コバルト錯体を含むビタミン ─ビタミンB12の面白い性質と多彩な働き─』 ●Co

もう少し高次構造情報が欲しいものもあるが,この分野の最新情報がわかって有り難い。上のアニメ画像(拡大画像)は●Cuの解説に出ていた膜結合型メタンモノオキシゲナーゼ(pMMO)の構造データ例1yewのChain A-Cから作成したもので,中央が二核銅近傍のHis33・137・139,右半分のα-helix部分が膜貫通部分である。
活性が高く危険でもある金属原子を本当に上手に使いこなしているものだと思う。