カスガマイシンとリボソームの一日

先日の理研ニュースリリース

の巨大分子をRCSB PDBに探しに行ったらその日はまだ未公開だった。PDBでは週1回の最新データ公開をRSSでも発信してるので,もしかしたらと思ったら運よく2006/09/26付けで当該2hhhが公開されていることがわかった。
で,そのデータを基に作成したのが以下のアニメ画像。バックボーン表示での空間充填表示2分子がカスガマイシンである。


カスガマイシンとリボソームとの主要な相互作用が従来考えられていたものと異なるというのが理研の研究成果であるが,従来の作用機序については以下に詳しい。

リボソームはmRNAの情報に基づいてタンパク質を合成する装置であり,上の資料などのようによくお正月の鏡のような二段重ね構造で示される。その合成の様子をアニメーションで示した例が以下になる。下の画像例には複数のリボソームが示されている。

この辺については,理研によるPDBデータの一部を参照できる以下もご覧いただきたい。

なお,上述2006/09/26公開のPDBの中にはいつもと比べてリボソームが多いのにちょっと驚いた。中には,理研ほかの研究グループとは別のグループによる1vs51vs7もカスガマイシンの作用を示すデータとして含まれている。