2008年度の日本コンピュータ化学会学会賞(永遠のベータ版)

を思いがけずいただくことになりました。年会には毎年参加して発表するようにしていたので(年2回開催になってからは秋季年会),皆勤賞かも知れません。無謀にも計算化学の世界に迷い込んだ素人にもかかわらず多くの先生にいろいろなことを教わる一方なのに,本当に予想外の受賞です。5月の春季年会で講演をさせていただくことになっています。


演題「インターネットを利用して分子を学んでもらう試み」に“試み”と入れたのは,主たる研究テーマである分子コンテンツ作成においては,終わることのない“永遠のベータ版”という思いを込めたものです*1。パソコンとインターネットの利用を振り返るページにも学会賞のことを追記しました。

なお,このところ学会では口頭発表ばかりで論文投稿の機を失していたのですが,投稿規程(PDF版)にあるように日本コンピュータ化学会では2007/01/29からJ-STAGEを利用した電子投稿を実施しており,投稿以降の審査・受理までの時間短縮,掲載誌発行前の早期公開を実現しています。
今回,その電子投稿を体験させてもらい,早期公開版を公開していただくことができました。


早期公開版本文 [PDF]
p.i
※カラーのヘッダが早期公開版であることを示す

  
早期公開版本文p.iiに記載の電子付録図Fig_a1.gif(左)とFig_a2.gif(右);PDBデータ1fc1より
※上図は縮小版で,オリジナルは論文正式公開時に掲載

同学会はその前身時代から論文をWebにも電子版を無料で来ており,それが現在の電子投稿システムにつながっている。そのような先駆的な実践をされている電子出版室の先生方のご苦労は並大抵ではない。そんな学会で賞をいただけるということも,本当に身に余ることで深く感謝しているところです。

*1:Chimeをアルファ版とすればJmolはベータ版になる。