SCCJ学会賞受賞は「c-Japan」の先駆け的業績による?
2008/04/08ほかに書いたように,
で同学会の学会賞をいただくことができた。
本当に予想外の受賞だったが,出張(と言っても休暇をとっての私費旅行だったが)の間読んだ以下の本を読んで,あるいは自分がWebでやってきた仕事は「c-Japan」の先駆的あるいは萌芽的試みだったのかも知れないと厚かましく感じているところである。
- 小泉成史・曽根原登・東倉 洋一,「c-Japan宣言 情報を糧とした日本の未来ビジョン」,丸善ライブラリー(2008) ※参考:
- 第一章 c-Japanのcはcultureのc
- 第二章 c-Japanのcはcontentのc
- 第三章 c-Japanのcはconsumer, citizenのc
- 第四章 c-JapanのcはCyber Scienceのc
- むすび c-Japan宣言
まず同書冒頭に書かれているようにc-Japanのcはまず“cool”を意味し,これはYahoo!/化学 と 同/環境関連 でYahoo!クールサイトを意味するサングラス を獲得していることからして明白である。
また,第一章p.8以降で詳述されている新書マップあるいは想-IMAGINEに,業績の1つとされた著書が収録されている。
「想」による“分子事典”検索結果から(画像は2007/10/16時点):2007/10/16の再掲
さらに,第四章p.109以降のe-Scienceは,まさにWebサイト「生活環境化学の部屋」が当初から目指しているものであるし,特にp.111『第三の研究法「計算科学」』はまさに今回賞を与えてくれた日本コンピュータ化学会が標榜するものである。
加えて言えば,むすびp.148『科学の信頼の回復』には,エセ科学,科学リテラシー,科学コミュニケーションなど,最近取り組むようになった仕事とも強く結び付いている。
以上,多少牽強付会かも知れないが,インターネットという新しいツールを人類が手にして,学術や学びのあり方など社会における多くのシステムは変化を余儀なくされていることは間違いがなく,そのような中で私のささやかな仕事を認めてくれた学会の判断に深く感謝しているところである。本当にありがとうございました。
受賞講演の資料抜粋(PDF変換版)