昨日のクラゲ＆GFP講演会と今日作成した分子画像データ

一昨日に記した講演会は参加者が100人に達していなかったようで，最新の話題をもっと多くの方に聴いてほしかったと感じた。サイエンスカフェにいがたのスタッフが2人来ていたのはさすがというところ。

• 市民公開講座「クラゲの光からのレッスン―GFPと生命科学―」（2009/05/30，新潟市・朱鷺メッセ）
  • 「クラゲのいろいろ、光るクラゲ」奥泉和也氏（山形県鶴岡市加茂水族館）
  • 「視てわかる生物学のすすめ」上野直人氏（基礎生物学研究所）
  • 「光るメダカで環境を守る」木下政人氏（京都大学農学研究科）

学会案内のほかに公開講座の宣伝もあるとよかった
どの話も楽しく聴くことができ，終了後に生徒さんからはじめ質問が多く出たのはよかった。個人的には，GFP導入メダカを環境ホルモン検出に使おうという木下さんの話が，多くのデータ・写真・動画が駆使されていて大変興味深かった。

• 資料例：成瀬 清・木下政人ほか『メダカは生物科学にどう貢献できるのか』 [PDF]

木下さんの研究の紹介写真
さて，以下は今朝からの仕事の一部を画像で紹介。
まずはこれも一昨日に載せたPDBデータがPDBsumにも出たので以下の画像を作成。

PDBsumデータ3d90より
（PDBsumのLigand-SITE情報データ集にデータ掲載）
※緊急避妊薬については低用量ピル参照
次に，これは上記木下さんの環境ホルモン研究とも関連するニュースから。

• 第4回POPs条約締約国会議　有害物質リストへの追加を決定（EICネット，2009/05/09） *1
  • Governments unite to step-up reduction on global DDT reliance and add nine new chemicals under international treaty（UNEP，2009/05/09）

新規追加化合物について以下に追記して画像を1点作成した。

• 新規POPs有害物質リスト（生活環境化学の部屋）

β-ヘキサクロロシクロヘキサン（β-BHC）
※海外ニュースにも掲載
上の画像は愛用しているアニメGIF作成ソフトのフェード機能を初めて使ったものなのだが，これを以下の化合物の奥深さを知らされるニュースの化合物についても利用してみた。こんな簡単な化合物の思わぬ性質について，Webでも話題になっている。

• 筋肉も溶かす、毒キノコ成分発見　京都薬科大准教授ら（朝日，2009/05/29）　※橋本貴美子准教授らによるシクロプロプ-2-エンカルボン酸（2-シクロプロペンカルボン酸）の検出
  • ニセクロハツの強毒原因物質を解明　“謎の毒キノコ”　京薬大准教授ら（京都新聞，2009/05/25）

シクロプロプ-2-エンカルボン酸
※トピックス分子（生活環境化学の部屋）に掲載
※参考：シクロプロパンを含む天然化合物例についてはピレスロイド系殺虫剤参照
日々提示される情報とニュースに，分子に対する興味は深まるばかりだ。

*1:一部化合物名に誤記がある点については，一昨日サイトにメールで訂正依頼済み。　※2009/06/01午後，修正した旨の返信が環境情報普及センターから届きました。