村上陽一郎さんの「安全と安心の科学」ほか

ecochem2005-02-20

今日は職場の入試で休日出勤。試験監督の休憩時間に以下の本を読む。
安全と安心の科学 (集英社新書)

新書ということでわかりやすくまとめてあり,例えば,

など最近盛んに取り上げられている“安全・安心”の問題を概観することができる。
序論ほかでは,2005/02/17に書いた科学技術基本計画にも触れられており,p.106には括弧書きながら以下の表現がある。

    科学・技術の振興と国家の責任とを,このように法律で結びつけて定めた例は,海外にはあまりありません。
「科学的」って何だろう―科学の歴史の落ち穂を拾う
以前から村上さんの本で科学史・科学哲学の勉強させてもらったが,訳書の,

も大事な1冊。人間の科学が解き明かしてきた宇宙からミクロの世界までを連続的にズームしていく旅は刺激的で,Webにも同様な手法のサイトがいくつか存在し,2001年に書いた以下の拙文で取り上げている。

私のサイトで扱っているスケールは10-9〜10-7m(分子〜ウイルス)くらいが中心ということになるだろうか(画像は上の文章のカット“分子の形と大きさくらべ”から)。
なお,村上先生には職場の全学講義に来ていただいたことがあり,終わった後の茶飲み話で,その後以下の本などにまとめられたサイエンスウォーズの話題を聞かせてもらったことを覚えている。
サイエンス・ウォーズ

著書の金森さんには,昨年のSTS学会でお会いした時に厚かましくご挨拶させていたただいたのけれど,先日の朝日新聞の連載エッセイで,初対面の人に科学史・科学哲学のことを話す際の心情を吐露されていたのを読んで,その時のことを少し思い出してしまった。