永遠の答えの出ない『生』と『死』と『生|死』(適宜追記します)
RCSB PDBの2009/06/16付け(現地時間)新規公開データのトップは,プログラム細胞死に関係する生体分子だった。

プログラム細胞死PDCD5のPDBデータ2k6b
(トピックス分子で参照可能)※参考:プログラム細胞死 - Wikipedia
『死』と言えば,生体分子のジャンルではアポトーシスやテロメアなどがキーワードになっている。
その『死』について,これまでの『死≒脳死』を『死=脳死』とするニュースが駆け巡り,その意味を注目しているブログに書かれるエントリーや最近のテレビ番組から探ろうとする日が続いている。
- 「脳死は人の死」臓器移植法改正、A案が衆院通過(朝日,2009/06/18)
- 臓器移植法改正案:衆院可決 15歳未満も臓器提供 脳死一律「人の死」に(毎日,2009/06/18)
- 生命倫理会議 臓器移植法改定に関する緊急声明(arsvi.com,2009/05/12) | 臓器移植 /脳死
- 臓器移植法改正を考える(LIFESTUDIES.ORG/JP) | [雑記]臓器移植法改正A案、衆議院可決(感じない男ブログ,2009/06/19)
- 臓器移植法改正案可決(たとえば脳死がiPS細胞で治るようになったらどうなる)(5号館のつぶやき,2009/06/19)
- Googleによる“生と死 OR 死生学”検索結果
- Thanatology - Wikipedia | Apoptosis

揺れ動く『生|死』
『死』と言えば,解剖学者の養老孟司さんが多くの著書で語っていることが思い浮かぶが,上掲臓器移植法改定に関する緊急声明に名前を連ねている方の専門分野を見ると,哲学,社会学,生命倫理学,死生学,科学史,科学技術社会論*1,精神医学など幅広く,ましてや市民一人一人もその考え方が違うことを考えると,あるいはこの法案が成立した場合の運用時の難しさに思いを致すと,問題の大きさに心が乱されるばかりだ。
あるいは,『死』はWikipediaで見ても80の言語で書き込みされているが,1つとして同じものはないだろう。

さらに近年日本で注目されている『死生学』については,上にあげたようにWikipedia英語版ではThanatologyの語があてられているが,これはご存じのようにギリシア神話の死の神タナトスに由来する。Apoptosisの語源もギリシア語にあることを考えれば,多くの概念・言葉を紡ぎ出し,優れたギリシア彫刻でそれらを具象化したその文化の重みは計り知れない。ということで,今日のエントリーもまた来月17日の企画に行き着くことになる。
-
※追記(2009/07/10〜):上掲エントリーの続報です(継続追記)。各エントリーのコメントやトラックバックもご参照ください。
*1:私自身,来年以降この名称の科目を担当することになっている。