福永武彦「草の花」
昨日記した北陸小旅行は,東京で飲もうと思って友人たちに連絡をとったところ,急遽福井で4人が集まることになったもの。翌日の能登行きはI氏の車で2人旅で,祭りと宿は昨年彼が行って気に入り再訪に同行させてもらったのだが,その宿は福永武彦(SPYSEE情報)が泊まったとことがあるいう湖月館で,旅館の前には歌碑があった。
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福永武彦の小説は,学生時代理学部にいた高校の先輩Fさんに感化されて読むようになったのだが,今回福井に向かう列車の中で「草の花」の文庫本を再読することができた。
3回くらいは読んだはずだが最後に読んでからは30年近く経つだろう。汐見茂思,藤木忍,藤木千枝子という懐かしい名前と小説世界に懐かしく浸りながら,以前とは違う読み方をしてしまうのも確かだ。例えば病や戦争についての記述に目が行き,その時代背景にも思いを巡らした。
例えば,p.12(新潮文庫版)に,
- それはストレプトマイシンがそろそろ出廻り出した頃で、しかし、値段はまだ高く、誰もがそれを使えるとは限らなかった。整形手術は普及したが、肺葉摘出の手術はその緒に就いたばかりだった。
で,ストレプトマイシンを含む生体分子を以下に示し,今回の旅の記録としたい。アニメGIFはこれまで自作サイトのものを転載していたのだが,下記ニュースのように「はてな」に置けるようになったので(とてもありがたい!)これが初体験となる。
ストレプトマイシンを含むPDBsumデータ1nta(RNAアプタマー)
なお,同画像を作成したコンテンツについては今月末に高知で開催される学会でポスター発表する予定である。プログラムからPDF版要旨が読めるようになったのでご参照いただきたい。