113日ぶりのエントリー
すっかりブログから離脱していまい,2010年のご挨拶もしないままでした。
集中しているTwitterの方では,お陰で2010/02/09にフォロワーが1000人を超えました。
Twitterやその周辺ツール始め,ネットで利用できるサービスはますます充実しています。以下にその一端を紹介し,今後もツイートの方でよろしくお願いする次第です。
来週の連休はお台場のサイエンスアゴラへ行こう!
2009/08/13に予告を書いて以来,続報が遅れましたが全体プログラムもDLできるようになりました。
サイエンスアゴラ2009(2009/10/31-11/03,国際研究交流大学村)
分子企画は予約受付中(タロウのエタノール組立て体験は定員30名。先着9名に化学書籍プレゼント;残り7冊です!)ですし,今年は他にサイエンスカフェポスター展の幹事も担当しています。以下に関連画像のみ列挙しますので,詳しくは各ページをご参照ください。
★分子企画:模型とモデルで知る未来を拓く分子の世界(2009/10/31・13:00〜14:30,産業技術総合研究所臨海副都心センター4階)
サイエンスアゴラ2009 プログラム [PDF]より
登壇者によるYouTube動画:エタノールのモデリングと振動解析
登壇者のブログ記事掲載の画像
★サイエンスカフェポスター展2009(10/31・13:00〜11/03:16:00,東京国際交流館3Fホワイエ)
出展22カフェ一覧
サイエンスアゴラ2009 プログラム [PDF]より
その他多数の科学イベントが企画されていますので,どうぞ多数お出かけください!
twitter時代の2009年ノーベル賞
前回のエントリー(2009/09/27) *1からなんと3週間以上間が空いてしまった。
トップのリンクに [NEW!] を付け,サイドにロゴを置いたままtwitterにしばらく旅に出てしまったような感じである。今話題のツイッター本2冊(続々登場の流れ),
のうち,写真左側「ツイッター 140文字が世界を変える」の帯に佐々木俊尚さんがお書きになっている『もうブログもSNSもメールもいらない。 「つぶやき」だけで十分だ。』にほとんど感化されてしまったようなものである。ただし,私の場合はつぶやく場合に,このブログやサイトの蓄積が欠かせず,そのストックを枯渇させてはならないと考えている。
それにしてもTwitterの広がりと,そこで展開されている様々な試みは特筆に値する。
すっかり時機を失した今年のノーベル賞を例にしてみよう。2000年以降の日本人のノーベル化学賞受賞については以下のように突貫で個別のページを作成してきたが,ある意味,孤独な作業であった。
それが今年はTwitterでカウントダウン状態から世界規模で関連つぶやきが嵐のように書き込まれて共有され,140字という限界を打破して連載で解説したり,なんとサイエンスカフェが企画されて大勢を巻き込んで展開され,今でもつぶやきが加えられている。どちらも以下のようにわかりやすいまとめがなされている。
- 秋の夜長の「ノーベル化学賞2009解説 feat. Typhoon」(2009/10/7-8)
- サイエンスカフェ on Twitter #01 「ノーベル医学・生理学賞`09」(2009/10/16)
私も少しばかりつぶやかせてもらったが,距離感のないリアルタイムのおもしろさはなかなかの経験だった。これからも次々とおもしろいことが起こるのは間違いなくTLから目が離せない。
で,今年のノーベル賞への私の取り組みは上記コンテンツなどTwitter情報へのリンクも含め,以下のページに簡単に書かせてもらうに止めることとなった。とてもにぎやかなノーベル賞デーになったことが新しい時代に突入したことを象徴している。
2009年ノーベル化学賞受賞者Ramakrishnanらによる70Sリボソーム2wdi
上記ページでJmol分子参照可能
ARG岡本さんの「自分メディアの時代」に刺激されて(追記あり)
すっかり遅くなったが,
カフェまとめ『再び、自分メディアの時代へ』 を語る岡本さん
の報告とその後。
個人的には長い間ネット上での岡本さんのご活動の一端を注目し続けてきたけれど,知らなかったことも含めて90分みっちり語っていただいて,改めて大きな刺激を受けることができた。ARGブログ版にはすでにカフェのことも写真入りでお書きくださっている。
ご略歴に『主に研究環境の電子化,電子図書館化,蔵書検索(OPAC)の高度化,デジタルアーカイブ,ウェブアーカイブについて,執筆・講演活動』と記したように活動範囲が広く,当日ご参加いただいた中には以前から岡本さんとつながりのある県内外の図書館の方もいらっしゃって,終了後の交流会までいろいろな話をすることができた。市外からの参加者がブログで報告を書いてくれたのもうれしいできごとだった。
このエントリーにもあるように,上掲ブックリストは有用で,中に梅田望夫さん,大向一輝さん(別ブログ記事参照),佐々木俊尚さん,荻上チキさん,濱野智史さんらの名前が並んでいること,その中でも岡本さんが重要と指摘された書名に共鳴を感じてしまった。
『ニッチを進む ─すべては自分のために』の話の中に出てきた,
に書かれている“ひとりの人間にとって心から役だつものを作れたら,それはきっとほかの人が使っても役立つ。必ず役立つ”という二木さんの言葉は多くのWebページに引用されており,私自身も大事な言葉とさせてもらっているものである。
カフェではさらにソーシャル系サービスとして,『実名/顕名を貫く』ことや継続性に言及しつつ,ブログ,mixi(SNS),メールマガジン,そしてTwitterなどについて,ご持参のノートをネットに接続して実例を示しながら紹介してくれた。特にTwitterについては,第28回カフェ専用のハッシュタグを立ち上げて実況を実践してくださった。会場内外からのご協力を得て画期的な試みとなり,参加してくださった方々に深く感謝する次第です*2。
岡本さんのイベントでは,参加者がブログを立ち上げることを条件にする場合もあり,今回のカフェも新潟からの発信者が増えてほしいという思いがある中,自分自身でも「自分メディア」を充実させるために,これまで逃避していたTwitterにチャレンジする必要性を強く感じた。そこで,仕事がたまって出かけられなかったシルバーウィーク中に手を染め,あれこれ試行錯誤しているところである。このブログを書くのが遅くなったのも,カフェのお話に応えてどうにかTwitterという場に慣れてからと思ったからで,本ブログサイドにもリンクバナー,
Yoshio HONMA (本間善夫) (ecochem) on Twitter
を置いたほか,www.ecosci.jpと教員情報(私家版)にもリアルタイムでつぶやきを表示するようにした。これらの試みの詳細については別エントリーでも詳細したい。
www.ecosci.jp内のTwitter表示の画像例
以上,学会参加のお忙しい中をカフェのゲストをお引き受けくださり,『コミュニティを育む』という点でも新潟に大きな足跡と種を残してくださった岡本さんに重ねて御礼申し上げる次第です。ありがとうございました!
*1:追記(2009/09/28):岡本さんがブログで書籍情報へのリンクのあるリストを掲載してくれた。
・サイエンスカフェにいがたで紹介した本(ARGブログ版)
*2:会場のshinyaiさんと会場外からリアルタイム参加の立花さん(7月のオリュンポスカフェには関東から駆けつけてくれた)とのやり取りが圧巻だった。
glycidol,telavancin,aTrm5-tRNA複合体
ここ数日の間にwww.ecosciにアップしたデータから。
2009/09/16に記したグリシドール(glycidol)の件,
へのアクセスをチェックしていたら本ブログやmixi日記からのほかに,以下からのものが多数。
Bingによる“glycidol”検索結果(2009/09/17時点)
日本語以外も含んで2位で(時間とともに変動します),英語版Wikipedia記事よりも上位だったのだ。もちろん検索地が反映されてはいるだろうけれど。
なお,エコナ有効成分のジアシルグリセロール(DAG)を含むPDBデータを検索し,以下のデータを上記ページに追加した。
ジアシルグリセロール(C10)を含むPDBsumデータ2z9y_DDR(セラミド選別輸送タンパク質,CERT)
次の分子データはテラバンシン (telavancin)。
のニュースを見て以下に掲載。
テラバンシン (telavancin)
同分子データと画像はChime版時代から掲載していたため,英語版Googleイメージ検索で上位に表示される。
Googleによる“telavancin”イメージ検索結果
最後は先週水曜公開のRCSB PDB新規データの中にあった中から。以下のプレスリリースと同時発表ということで,最近このような例が増えてきているように感じる。
- 遺伝情報を正しく読み解くための新規な制御機構を解明 −転移RNAの正しい立体構造を保障する酵素が存在−(理研,2009/09/14)
- 以下に掲載(2zzm,2zzn):DNAとRNAのいろいろな姿(生活環境化学の部屋)
aTrm5-tRNA(tRNALeu)複合体2zzm
以上,「分子の宣伝マン」の仕事として。
明日はグリシドール特異日?(追記あり)
Google急上昇ワード(2009/09/16,21:00時点)
に掲載されていた,
に関連分子グリシドール(冒頭画像)を載せておいたのだけれど,他社からはニュースが出ずブログでも問題はないというエントリーが多かったのに今日になって花王の販売自粛が各社のニュースに。
- 花王が「エコナ」全製品を販売自粛 9月17日から(産経,2009/09/16) ※グリシドール(glycidol)生成の可能性があるグリシドール脂肪酸エステル含有を確認
たまたま今日の午後休みをとって,
を聴きに行き*1,時間がなくで質問できずに悶々としていたところにこの騒ぎ。食関連の科学技術という点でいろいろ考えさせらる1日であった。
ただ,休憩時間にパネルディスカッション司会の北野 大 先生にご挨拶したところ,以下の新刊をいただくことができたのはうれしかった。
- 向殿政男・北野 大 ほか,「安全学入門 安全の確立から安心へ」,研成社(2009)
-
※追記(2009/09/28〜):適宜情報を追加します。